Q&A(まみずピア)

Q&A一覧

よくある質問

A.予約制になっていますので、見学案内をご覧の上、申し込みをお願いします。
A.約10万立方メートルの海水が必要です。

A. 高圧RO膜(高圧逆浸透膜[こうあつぎゃくしんとうまく])を使ってますが、この膜は、目に見えないほどの小さな穴(あな)が開いています。

水鉄砲でこの膜に海水を当てると塩はこの穴を通れずにはじかれますが、水はこの小さな穴を通り抜けます。

実際は水鉄砲とは違いますが、海の深さが約840メートルの所にこの膜を置くのと同じ圧力をかけています。

A. 電気透析法(でんきとうせきほう)と蒸発法(じょうはつほう)があります。

例えば蒸発法とは、海水をお湯のように沸(わ)かして、湯気(ゆげ)を冷やして水として集める方法です。

A. 真水を取った後の海水の塩分は約2倍になっていますが、まみずピアでは福岡市和白水処理センターの下水処理水と混ぜて海の生物に影響のないよう塩分濃度を薄めてから、博多湾に放流しています。

見学について

A.住所は、福岡市東区奈多1302-122です。

アクセス方法については、「海水淡水化センター アクセス方法」からご確認ください。

A.見学は、どなたでも出来ます。

月曜日から金曜日と、毎月第3日曜日及び水道週間(6/1~6/7)期間内の土曜日と日曜日です。ただし、祝日、年末年始期間を除きます。

申し込み方法などの詳しい情報は、「施設見学案内」からご確認ください。

A.はい、入れます。大型バス駐車スペースは2台あります。また、3台以上でも敷地内に駐車することは可能です。

ただし、見学の際は、研修室の収容人員が100名となっていますので、100名以上を超えられる場合は班分けをして入場していただくことになります。

また、見学通路のスペースの問題から、100名の入場者を50名程度毎に分かれていただき、現地の見学をしていただくことになります。

詳しくは、お電話(092-608-6262 平日9:00~16:30)で見学担当者にお尋ねください。

A.平均的に約1時間です。

展示コーナーには、ビデオシアター(収容人員約30名程度)がありますので、ここも合わせてご覧になると約2時間は必要になります。

A.飲料水を扱う施設ですので、衛生的な面で食事等はご遠慮いただいております。

総論について

  • ・渇水の影響を受けずに水道水の確保が出来ます。
  • ・施設はプラント設備が主になりますから、建設工期が短くてすみます。
  • ・プラントがコンパクトであることから施設面積が小さくてすみます。

海水淡水化の方法には、大別すると6つの方法があります。

蒸発法・電気透析法・LNG冷却熱利用法・透過気化法・太陽熱利用法・逆浸透膜法です。

実用プラントの実績がある方法としては蒸発法の実用化が最も早く、次に電気透析法がかん水脱塩用に開発されてきました。

近年では、省エネルギー化に最も適した方法として当センターでも採用している逆浸透膜法による海水淡水化が開発されて急速に実用化が進んでいます。

逆浸透法の基礎的研究は1952年米国の塩水法の成立がきっかけで始まりました。塩水法の目的は海水またはかん水から安価に淡水を生み出す方法を研究することにあり、米国内務省に塩水局が設置され、大規模海水淡水化のための国家プロジェクトとなりました。

その後フロリダ大学Reid教授による逆浸透法の提案がなされ、実用化のための発明は、1960年カリフォルニア大学ロサンゼルス校のLoebとSourirajanが非対称膜の膜製法を発表したのが最初であるといいます。

1964年にGulf General Atomic社が工業用スパイラル形逆浸透膜モジュールを開発、1971年にはこれを用いた世界最大規模のかん水脱塩プラントが日本で始めて実用化されています。

これを契機に膜の開発が盛んになり、海水淡水化用の膜開発をはじめ、実用化が急速に進みました。

ちなみに当センターで使用している中空糸型の膜は、前述のアメリカ内務省の補助金による研究開発プログラムでDUPont社が1967年に中空糸型ポリアミド膜B-6の開発を行ったのが最初のようです。

海水淡水化用逆浸透膜には、構造上の分類でスパイラル型と中空糸型があります。

材質での分類では酢酸セルロース膜とポリアミド膜があります。

当センターの膜を構造で分類すると、低圧RO膜がスパイラル型、高圧RO膜が中空糸型です。

材質では高圧RO膜が三酢酸セルロース膜、低圧RO膜がポリアミド膜です。

ちなみにUF膜はろ過用の膜で小さなウイルスやコロイド(10-5~10-7 cm程度の大きさの粒子)を除去するものです。構造はスパイラル型、材質はポリフッ化ビニリデン膜です。

世界で最も古い海水淡水化施設は、船舶用で約200年前に製作されたといわれています。

最初の陸上用の施設は、約100年前、イエメンの港町アデンで使用されました。その後、1930年代に入り中東地域で油田が発見されると、海水淡水化プラントが必需品となり、技術的にも基礎が固められていくことになります。

このころの時代の海水淡水化の方法は蒸発法でした。

現在稼働中の逆浸透海水淡水化プラントで世界最大のものは、イスラエルにある33万立方メートル/日の造水能力を持ったプラントです。

生活用の海水淡水化施設は,日本全国に現在約40カ所あります。

このうち,大規模なものは,福岡市の「まみずピア」(5万立方メートル/日)と沖縄県の北谷(4万立方メートル/日)の2カ所で,残りは千立方メートル/日以下の小規模なものです。

また,工業用の海水淡水化施設としては,火力発電所や原子力発電所などで,数千立方メートル/日規模のものがいくつもあります。

なお,これらとは別に,塩分を含んだ地下水などの「かん水」を淡水化する施設が生活用,工業用で各地に設置されています。

設備について

取水施設は海岸から約640メートル、水深約11.5メートルの海底に約2万平方メ-トルの広さで埋まっています。

工事は、海底を一旦掘削した後、取水パイプを設置して砂ろ過層を形成しながら再び同じ海底面まで埋め戻しして作っています。

ちなみに埋め戻しに使用した砂は、福岡市西区西浦沖の砂を使用しています。

海の中といっても、海底の砂の中に埋め込まれていますので、嵐などで波が強いときでも壊れる心配はありません。

また、漁業や船の航行の妨げにもならず安全です。

当センターの取水方式は浸透取水方式と呼んでおり,砂ろ過層を通過させる取水方式です。

砂ろ過の効果を十分にするために砂ろ過を通過する海水の速さを1日6メートル程度(時速25cm)に設計しています。

5万立方メートルの淡水化のためには約10万立方メートルの海水を取水する必要があり、砂ろ過層の設計速度を満足させようとすると、これくらいの面積が必要になります。

高圧逆浸透膜を通すためには、非常にきれいな海水が必要です。

直接海水を取水する場合、前処理として凝集剤と呼ばれる薬品を添加する方法もありますが、薬品代や砂ろ過装置の逆洗などのランニングコストがかかります。

当センターでは、砂ろ過を取水する時点で行う浸透取水方式です。

  • 浸透取水方式のメリットは以下の点が挙げられます。
    • ・海底に取水塔がないため、漁業等に影響はありません。
    • ・海底に取水塔がないため、魚類の生態系への影響がありません。
    • ・ろ過された海水を取水するため、導水管内の藻の発生等が少なくなります。
    • ・砂ろ過層を通るために、前処理が簡単になります。
    • ・海底表面は波により、自然に洗われるために目詰まりすることは、ほとんどないと考えます。

UF膜は、高圧RO膜に海水を通す前の海水の前処理としてにごり成分などの除去を目的に使っています。

きれいな海水の状態でないと高圧RO膜に目に見えないごみなどが付着すると目詰まりのような状態となり、高圧RO膜の性能が発揮できないからです。

ROは英語表記の略です。Reverse Osmosis(リバースオズモシス)の頭文字をとっています。

日本語訳は、「逆浸透」です。

まみずピアで使用している高圧RO膜は、最新技術を駆使した膜を使用しており、今までの海水から真水を取り出す回収率が約40%だったものが、約60%になっています。

本題ですが、玄界灘の海水の塩分濃度は約3.5%程度で、高圧RO膜で塩分が99.6%除去されます。

高圧RO膜を透過した真水を低圧RO膜に通すことで、塩分をほぼ100%除去できます。

まみずピアで使用している膜の本数はUF膜 3060本、高圧RO膜 2000本、低圧RO膜 1000本です。

繊維と同じで、劣化していくので寿命はあります。

UF膜・低圧RO膜は5年、高圧RO膜は約6~7年と考えています。

まみずピアでは、水質・水量の安定供給を行うために平成19年度から膜の交換を順次行っているところです。

膜は繊維の一種ですから、目詰まりのような現象は発生します。また、海水には多くの微生物や酸化物質も含まれており、これらは膜の寿命を大きく左右します。

まず、UF膜は定期的(1日に30回程度)に取水した海水で通常ろ過しているルートと逆向きに海水を流す「逆洗」を行います。

UF膜だけは「逆洗」を行っており、また、次亜塩素酸ソーダを注入して付着したごみを浮き上がらせるとともに消毒を行う「浸漬」と呼ばれる処理を行っており、UF膜を常にきれいな状態に保つシステムとなっています。

また、各膜とも年に1回、目詰まりを防止するために電気ポット等の洗浄剤で使われているクエン酸による洗浄を行います。

このように、常に良質な海淡水を生産するために膜は大切に扱っています。

通常の運転では、原水である玄界灘の海水は浸透取水方式により砂ろ過層を通過し、UF膜で細菌類や濁り成分が除去されて大変きれいな海水になっています。

まみずピアも機械設備ですから点検や修理は必要になります。

点検や修理を行った際に、元の状態に戻すときは細心の注意を払って行いますが、万が一、鉄くずや小さな異物が混入していた場合は、高圧RO膜の破損につながります。

この点検や修理を行った後でも、正常に高圧RO膜を使用出来るように異物除去の目的で設置しています。

海水を淡水化すると、塩分といっしょにミネラル分も除去されます。

このため、混合施設では浄水場できれいになった河川水(通常の水道水)とほぼ同量で混合することで、通常の水道水に近くなるように設けている施設です。

1Mpaは、約10kg/平方センチメートルと同じ意味で1平方センチメートルに約10kgの圧力がかかることを意味しています。

ですから、8.2Mpaは、約84kg/平方センチメートルで1平方センチメートルに約84kgの圧力がかかることを意味しています。

この圧力は、水深約840mの海の底にいるときに受ける圧力と同じくらいになります。

運用について

まみずピアは福岡地区水道企業団が管理運営をしています。

まみずピアとその関連施設の維持管理は、平日は、約20名程度の職員で管理運営しています。

まみずピアと関連施設の監視は、2名の操作員が常駐して行っています。(2名4班制)

まみずピアの関連施設には、多々良混合施設・下原混合施設・放流施設等があります。

まみずピアの海水から真水にする能力は、100の海水から約60の真水をつくることが出来ますから、5万立方メートル生産時には約10万立方メートルの海水が必要です。

実際は、1日5万立方メートル生産時には10万3千方メートルの海水を取水しています。

生産に必要な取水量よりも2万立方メートル程度多い理由は、取水した海水をUF膜の洗浄などに使っているためです。

まみずピアのエネルギー源は、すべて電気です。

海水から真水をつくるときには、高圧RO膜に約8.0Mpa(水深800メートルで受ける圧力と同じ位の圧力)の海水を通しています。

この圧力は電動のポンプで生み出しています。

逆浸透法以外の海水淡水化の代表的な方法として電気透析法と蒸発法があります。

電気透析法とは、イオン交換膜と電気を利用して真水をつくる方法です。

蒸発法とは、海水を沸騰させ蒸気から真水を取るという方法です。

水質調整とは、玄界灘の水温が9~30℃と広範囲であるため、高圧RO膜の特性で水質が変わることから低圧RO膜に通す水量を変化させることで年間を通じて水質を均一化しています。

水質について

高圧RO膜は、非常にきれいな海水でなくては、膜が目詰まりをします。博多湾の水質は、博多湾の形状から閉鎖水域となっているため、玄界灘に比べると水質は劣ります。

海水をきれいな海水とする作業を前処理と呼んでいますが、簡単な前処理ですむ玄界灘から取水しています。

当センターの放流水は、水処理センターの放流水(下水処理水)と混合して放流していますが、これは塩分濃度を希釈する目的です。

当センターが放流している濃縮海水は、玄界灘のきれいな海水を使用していますので、このきれいな海水を博多湾に放流することで、博多湾の浄化につながることを期待しているからです。

環境について

海底の砂の中に取水管を埋め込む新しい技術を採用していますので、魚はもちろん、魚の卵や海草なども吸い込むことがありません。

また、淡水化のあとで残った塩分の多い海水は、水処理センターの放流水(下水処理水)と混ぜ合わせて薄めたうえで博多湾に放流します。

また、毎年、海の生物の調査等を行い、取水周辺海域と放流周辺海域の環境に問題がないことを確認しています。

専門家による調査や事前のテストを重ねて、海の生き物への影響がないようにさまざまな工夫をして、できるだけ自然の力を活かすようにしています。

また、地上部の建物も騒音などが外にもれないようにすると共に海の中道の自然環境を考慮したデザインにしています。

博多湾は閉鎖水域で海水の循環があまり良くありません。まみずピアが排出する濃縮海水は、玄界灘の水であることから、きれいな海水ですが、博多湾に流入することになり、博多湾の環境改善が期待されています。

その他

濃縮海水は、塩分濃度が通常の海水よりも2倍程度になっており、UF膜を通過した海水ですから大変清浄な海水となっています。

企業団では、この良質な濃縮海水を博多湾への放流だけではなく、濃縮海水の有効利用として有償譲渡を行っています。

これを利用して現在では民間企業の方が、当センターの濃縮海水を原料として製塩販売を行っています。また、製塩の段階で「にがり」を発生しますので、豆腐製造に利用される方もおられます。