福岡都市圏の水需要は、経済の高度成長期に入った昭和30年代後半(1960年代)から、人口の集中、生活の向上、産業・文化の発展等に伴って年々増加を続けていました。しかし、近郊にこれらの需要を満たすことができる地下水や河川等に恵まれていなかったため、筑後川からの導水が検討されていました。

 昭和41(1966)年に、「筑後川水系における水資源開発基本計画」が閣議決定され、その後、昭和45年の一部変更により都市用水が新たに開発されることになりました。昭和58年11月、水資源開発公団(現:独立行政法人水資源機構)施工の福岡導水により筑後川からの導水が実現し、当企業団は水道用水供給事業を開始しました。

 その後、多々良川水系の鳴淵ダム、福岡都市圏の自助努力として海水淡水化施設、筑後川水系の大山ダムが運用開始されました。

 令和3(2021)年1月、最後の水源開発である那珂川水系の五ケ山ダムが運用開始したことにより水源開発が完了し、現在、福岡都市圏の6市6町1企業団1事務組合に一日約26万8千㎥の水道用水を供給しています。

 

  第2章製本データ